有機溶剤の影響について
破裂した塩ビ管を調べるとシンナー臭く、触ると柔らかくなっています。原因は何ですか?
塩ビ管、継手に有機溶剤(シンナーなど)が接触し、塩ビが浸されて強度が低下したため、水圧に耐え切れず破裂したと考えられます。
塩ビ管・継手は、エーテル、ケトン、フェノール類、炭化水素等の有機溶剤により、膨潤・軟化や亀裂発生など強度が低下し漏水の原因となります。
特に土木配管ではシンナー希釈剤を含む塗料やクレオソート(木材防腐剤)、土壌くん蒸剤等、土壌汚染が予想される場所では迂回配管や土壌の入れ替えを行 ってください。
乳剤系の除草剤、害虫駆除剤には有機溶剤が多量に含まれているものがあります。
塩ビ管が埋設され ている場所での使用は避けるような措置を講じてください。
溶剤膨潤による漏水事故品には、以下のような特徴があります。
- 管が変形し、裂けている。
- 異臭(シンナー臭い等)が確認できる。
- 管に触れると、堅めの園芸用ビニルホースのようである。
- 管表面の平滑な状態が損なわれている。
- 管に爪を押し付けると、爪痕が残る。
●有機溶剤は産業廃棄物となりますので、不法投棄はおやめください。
溶剤膨潤による事故例